今日の私は高田馬場へ来ていました。
都内に数店の系列を持ち、「Lynx」を牽引する高田馬場店。それだけでも、カメラマンとして食指が動くのですが、さらに出張サービスもはじめたというので、興味半分・期待半分で立候補したのです。
私はいつものように早目に集合場所のJR「高田馬場」駅早稲田口に立ち、街の様子を眺めていました。たまにしか訪れないので、来る度に駅前周辺を弄って(工事して)いて著しい変貌度合を遂げているのです。
クルマは高田馬場取材時に、いつも使っている駐車場に入れてありました。
で、これまたいつものように街を眺めて回想に浸っているところに、
「また、“詩人”やってますね?(笑)」
と営業担当のGさんが時間通りに現れたのでした。
私は、駅前ガードにかかるビルを指して、
「ここって昔は風俗店でしたよねぇ。イベントやると行列ができたりしてた?」
私ら2人は変わって往く高田馬場論を交わしながら、今日の撮影のメンズエステ(マンション型・出張型)「Lynx ~リンクス~ 高田馬場店」を目指して歩き出しました。
私たちは駅前ロータリーをショートカットするように突っ切り、渡り切ってコンビニのところでGさんは、スマホを取り出しました。
彼の行動パターンからすると、人通りがまばらになったタイミングで店長に確認の電話をかけていると思われます。お店も近いのでしょう。駅から徒歩約5分でした。
「このまま施術ルームへ向かいますね」
Gさんは店長と確認が取れたようです。
そして、施術ルームが入っている建物の前に着くと、インターフォンで「撮影で来ました!」
と、囁いていました。
「店長から聞いていますよ。今、開けるのでちょっと待っててくださいね」
室内から、コールが聞こえてきました。
明朗なだけではなく、憂いを帯びた声は本日のモデルを務めてくれた、A嬢から発せられたモノでした。
彼女はスレンダーで手足が長く、まるでアスリートのような筋肉に身を包んでいるかのようです。その長い足が、深く切れ込んだ黒い施術着のスリットから出ていて「オトナの色気」がムンムンしてきそうでした。
私は担当Gさんが撮影の流れを説明している間に、2灯ストロボのセッティングを黙々とヤって、A嬢の妄想を打ち消す事に成功! スチール写真を一心不乱に撮りつつ、平常心を取り戻していったのです。
それら私の胸の内がだいたい読める(長いつきあいだからw)Gさんが、笑いをこらえている姿を視線の隅で見えました。
こんな葛藤と闘いながら、私は椅子に横座りしたポーズをA嬢に取ってもらいスチール撮を終わらせました。
「では、休憩のあとに動画を撮りま~す!」
A嬢には水分補給と男優さんの呼び出しをしてもらい、私とGさんは照明を動画用に換えました。
お客モデルの男優サン(スタッフ)の準備ができたようなので、
「では、動画撮影に入りまーす。本日のラスト・プログラムなのでよろしく!」
とA嬢の意識を撮影モードに戻して、「はい、回った!」で、スタートしました。
ここ「Lynx ~リンクス~ 高田馬場店」はリンパマッサージに長けていて、「山盛りリンパコースや「いきなりリンパコース」が人気なんだとか。ネーミングから想像しただけで“凄そう”ですよね。
それらを出張もしてくれるというのだから、楽しみ・ワクワクが数万倍にも膨れるというモノです(出張エリアは要問合せ)!。
こうして撮影工程は全終了です。私なんかヘトヘトなのにA嬢は『クールビューティ』で、乱れずにいるのですから、たいしたものです!