まだ学生服を着ていた頃の話しをさせていただくと（コスプレじゃないよｗ）、私は高三の卒業間際まで日芸の写真学科へ行くか、4年生大学へ進むかを迷っていました。（成績的に）選べる身分ではなかったんですけど（笑）。
そんな事情があったので、今日の撮影で訪れた代々木には思い入れがありました。今とは違い、まだ「予備校全盛」時代でしたから、私も学校帰りに「代ゼミ」に通っていたのです。
現在とは駅前の様子もだいぶ変わり、「強者どもが夢の跡」ですが、私は“過去の『志』を思い出して、いい画を撮る所存で臨んでいたのでした。
今回の撮影は（マンション型）メンズエステの「SPA Y tree（ワイツリー）」です。私は「いっちょう、成長した僕チンの姿を街に見せてやるか！」と、待ち合わせのJR代々木駅前で、再び気合いを入れたのでした。
それに営業担当のDさんによると、「SPA Y tree（ワイツリー）」はセラピストを30代・40代に限定した【お姉さま専門メンズエステ】なのだとか。熟女好きの私にとっては、否が応でも張り切らざるを得ない案件だったのです！
そうして、過分な闘志をみなぎらせていた私の前に、担当Dさんが現れました。
「お疲れ様です。またまたFセンセイは街を眺めては“感傷の旅”ですか？」
「そんなんじゃ、ないですよ。あはは」
と、年下の担当者にイジられながら歩き出します。Dさんに悪気はないのは承知しているので、私はヘラヘラするだけです。彼は彼なりに年上の私に気遣って、場を和ませているのが分かっていますから。
そうやって駅前から約5分程で、「SPA Y tree（ワイツリー）」の入っている建物前に到着です。Dさんはすかさず店長に連絡して、次の段取りを確認しています。
「Fさん、予定通りに直でルーム入りです！」
Dさんは言うのと同時に動き出して、完全個室の施術ルームの前へ。そして、インターフォンを鳴らして「撮影で来ました」と、来訪の旨を告げています。
「は～い、スグに開けますね」
と、しっとりした声を発しながらドアを開いてくれたのはモデル役を務めてくれたA嬢でした。若いコには出せない“大人の色香”が、自然と出ています。
「プロが撮ると、少しは若く映るのかしら（笑）」
A嬢は微笑をたずさえながら、私に問いかけてきました。彼女はムチムチした肉体をワンピの施術着の下に隠しながらも、フェロモンを体の周りに漂わせていました。胸が大きいのも、魅力です。
私は、そんなA嬢に「ありのままの魅力で迫りましょうよ」と言い、2灯立てしたストロボセットの下に立ってもらいます。色白なので肌目が潰れないように、あまり光量を強くせず「普通の絞り（←いつもは、露出を開いて“明るめ”に撮っている）」で明るさを調節します。そうやって、上半身アップのカットを立て続けに押さえていきました。
その正面からのアングルに左右からのカットも加えて、スチール写真撮影は終了です。
そこで小休止にして、私とDさんは照明を動画用のヘッドへと交換、A嬢にはお客役モデルを呼び込んでもらって、いよいよ動画撮のスタートです！
A嬢は、あまりガシガシとハードに揉むのではなく、緩急をつけて緩やかに圧をかけていました。オイルをお客役に塗り込んで、自分の指をなめらかに滑らせていきます。
まるで妖艶な施術が、日常の疲れやストレスから解放しているようでしたよ。
物腰や立ち居振る舞い同様に、「大人のオンナの施術」の妙技をしっかりとカメラに記録させてもらいました。
気合いを入れ直して撮影に臨んだものの、「お姉さま」の指使いに骨抜きにされた気分を味わい、私は撮影を終らせたのでした。
